サムスン幹部 ハイエンドでなくスマホVRに注力する理由を語る

サムスン電子のグローバルマーケティングIT&モバイル事業副部長であるYanghee Lee(以下:リー氏)がサムスンの今後のVRに対するプランについて語りました。サムスンというと全世界で100万台以上を売り上げているスマホ装着型VRヘッドセット「Gear VR」が有名ですよね。

 

そんな中、VRメディア業界内では今後Oculus RiftやHTC ViveのようなハイエンドVR市場に乗り込んでくるのは時間の問題であるという予想をしているメディアは沢山あります。しかし今回のインタビュー内容を見てみるとどうやらそんな事なさそうなんですよ。

参考「SAMSUNG EXECUTIVE DOES NOT RULE OUT OCULUS RIFT VR HEADSET COMPETITOR

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サムスンは今後数年間ミドルエンド(スマホ)VRに注力か

引用:getty image

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インタビューが掲載されたのは台湾の情報メディア「Apple Daily」。リー氏は「サムスンは仮想現実(VR)の市場の成長について他の企業(Facebook等)と比べてかなり保守的な見方を持っている」と説明しました。

 

彼女の見立てではVRはいまだ発展途上で黎明期にある状態(初期段階)であり、まともなハードウェアに成熟する為に約3年~5年必要であるとの事。さらにVRコンテンツが大衆市場にアピールできるような品質に到達するまで10年の時間を要するとみています。

 

サムスンがGear VRを始めとしたミドルエンドに注力していたのも上記のような観点に基づくもので、Gear VRは「VR市場そのもの」の認知度を深める事を目指した商品だったわけです。

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勿論最終的にハイエンドVRの開発に力を入れる事もありえますが現状そんなに急いでいるわけではなく今後数年間は様子見の可能性が高そうです。という訳でハイエンドVRヘッドセットの市場はまだまだサムスンが入り込むには小さすぎる市場であり「ひとまず様子見をする」というのがサムスンの公式の見解になりそうです。

需要と供給-マネタイズの難しさ

世界でもっとも売れているスマホVRヘッドセット「Gear VR」の販売台数は現在100万台くらい。数だけ聞くと「おぉーめっちゃ売れてるじゃん」って思いますよね?

 

でも、極論ですが全世界の人口60億人として計算すると100万台って0.016%くらいの人しか持ってないって事になります。何が言いたいかって、VRの需要は依然として低く、需要が無ければ利益を生み出すのも難しいんだって事です。それにサムスンのGear VRの場合、対応端末であるGalaxyの販売促進の為にセット販売や無償提供、その他プロモーションをバンバンしていますから利益で見るとそんなに多くないのは明白です。

 

そんな中ハイエンド型VRに移行してしまうのはとてもリスキーですよね。せっかく100万台売り上げた実績があるフィールドに注力していった方が企業としても正しい選択に思えます。先日クラウド技術を取り扱っている企業Joyentを買収し、スマホVRの品質向上に向け開発を進めている事も明らかになりましたし、ミドルエンドVRに注力しているのは間違いなさそうです。

 

企業としての意見が今後の業界の動向で変わる場合もあるでしょうし、最終的には現状「ハイエンド」と呼ばれている技術の域まで持ってくると思いますので、一概には言えませんが、今回のインタビューが企業としての方向性を決めるものなのであれば、今後数年間ハイエンド型のSamsung VRヘッドセットを市場で見る事はできないかもしれませんね。

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