脳刺激で『瞬間学習』が可能?tDCS×VRの教育分野での可能性

1999年に公開された映画マトリックス内で、主人公ネオやトリッシュ達が脳に直接データをインストールすることでカンフーやヘリコプターの操縦方法などを会得するシーンがあったのを覚えてますか?

 

実はコレに近しい事が海外はアメリカの研究機関HRL Laboratories(正式名称:Hughes Research Laboratories)が実現をしたとのニュースを発見しました。

 

ニュースにはVRの事は一切書かれていないのですが、脳刺激による学習とVRの親和性ってかなり高いと思うので、面白そうだから取り上げてみました。

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経頭蓋直流電気刺激(tDCS)による瞬間学習

Brain

経頭蓋直流電気刺激を使って、民間および軍事パイロットの脳活動を初心者パイロットの頭に送り込むことによって、リアリスティックなフライトシミュレーターで被験者が飛行技術を学べることを発見した。

引用元:TechCrunch Japan

まず、原文にもInstant Learning(瞬間学習)って書いてあるけど、『瞬間』学習ではないねコレ。

一応動画も載せておきます。

動画を見る限りでは脳に刺激を与えることでその人の学習能力を向上させる事が可能、だね。被験者も全くの初心者ではなく、パイロットとしての知識は持っているようだし。

実際に脳刺激を与えた初心者パイロット達の飛行技術は改善したというレポートがあるだけにワクワクするのは確かだけど。

経頭蓋直流電気刺激:transcranial Direct Current Stimulation(通称:tDCS)って僕は初めて聞いた言葉だったんだけど、

これは1~2mAの微弱電流を流すことで脳を刺激する技術で、認知、運動障害、脳卒中、うつ病などの治療にも応用されているらしいっす。

脳に電流を流すことで学習能力が向上するのか。こりゃ胸熱だな!

VRとの親和性

VR

tDCSについてオックスフォード大学の認知神経科学者、ロイ・コーエン・カドシュは

「電気刺激は、ほかの学習戦略と組み合わせて行わなければ無益で、有害ですらあります」

引用元:wired

と述べました。

 

つまり、tDCSには学習環境そのものを準備する必要があるという事です。特定の環境を準備する上でVR以上のツールは他にありませんよね。

 

というか既にVR技術は教育のツールとしても期待されています。世界のGoogle先生なんかはすでに教育機関向けのVRツールを開発しているし(Expeditions等)、今後もVRと教育の需要は増えていくと思われます。

(関連:子供が二眼のHMDを使用による斜視のリスク有。→VRヘッドセットの対象年齢設定状況と小児利用による斜視のリスク

 

電流刺激による学習能力の向上は世の中の効率厨の皆様のハートをくすぐるしょうね。

 

しかしロイ・コーエン・カドシュさんの言う通り、脳刺激による学習には『有害』部分も存在します。

健康上のリスクは?

マトリックス

映画『マトリックス』

便利な技術が出てくると『デメリット、リスク』を知りたくなるのが人間です、脳に電気刺激を与えて学習能力を向上させるわけだし、たしかにちょっと躊躇してしまいがちですよね。

神経科学者達はこの質問に対して、『脳の電気刺激による学習にはメリットとデメリットの両方が存在する』と結論づけています。

まぁデメリットと言っても医療技術として使われているだけに、健康を大きく損なうようなリスクが起きる事はおそらく無いはずだけど、人間の脳って解明されていない部分も多くあると聞きますからね。

脳のどの部分にどれくらいの刺激を与えればリスクを最小限に押さえて、得られる利益を最大化できるか、そういう研究が現在も続けられているようです。

 

夢の技術ではないが…

電気刺激による学習は副次的な物だと考えるべきで、寝ている間に知識が入っていくというような夢の技術ではないという事を理解しておく必要があります。

 

 

しかし、正しく使われれば効果が出るということは実験が示しています。

 

僕は前々から教育の分野に興味があり、地域の教育格差を無くしたいという思いがあります。

 

VRとtDCSの技術を持ってすれば、全世界何処にいても、子供たちが平等に質の高い学習を受けることができる世界が作れるのでは?と密かに注目しております。

 

瞬間学習が実現して、皆が好きなことを瞬時に学べるようになれば、人間の優劣を外見や身体能力だけで決める世界になりそうで、モブ顔の僕には恐怖しかありません。

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